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リスはともだち(2009/07/15)
K子さんが、仕事場の副店長さんのデートデートスポットを聞いてきた。その名も「町田リス園」。
聞いた途端に、そのチープでキッチュ感満載のネーミングは何?とすっかりハマった。
熱川バナナワニ園の様なマニアックな響きはなく、
メインにフューチャーされている動物だって、東農大研究室の様なキツネザルとかでもなく、リスだ。
江戸川区の入園料只の動物園だって、レッサーパンダはいるし、カンガルーやペンギン、オットセイの仲間もいるのに、
確かにかわいいと思うし、二十歳前後の一人暮らしをし始めた時に、シマリスをつがいで飼っていた事を踏まえてみても、
リスメインでしかも町田というその中途半端な立地も含めて、これは一度行ってみようと出掛けた。

僕の思っていた町田のイメージは、東京郊外のターミナルタウンで駅前には有名なデパートが軒を連ね
プチ渋谷、吉祥寺という感じだったのだけど、もちろん駅前周辺はまさにそんな感じだが
バスに乗って5分も走ると車窓の風景はどんどん緑濃く、郊外というより田舎、更に山中になって行く。
バス停を降りて少し道を下るとデカデカと「リスはともだち」「まちだリス園」と書かれた、アーチがかかっている。

期待を裏切らないキャッチーなコピーだ。ワクワクしつつ入り口をくぐると金網の中に走り回るリスが・・・。
さして広くない園内にはうさぎや、モルモット、ハムスターと言った齧歯類や
プレーリードック(これもリスの仲間だ。)なんかの展示がある。
が、どうやらメインはその奥だ。2重のドアで仕切られた向こうにわりと広いスペースが開けている。
ドアに近づくと、内側にいる人がドアを開けてくれその後素早く閉められる。
2つのドアを開け閉めしてもらって入った場所は、台湾リスが放し飼いになっている広いスペースだ。

外周200mで、おおよその広さは2500㎡、半斜面になっている草丘のあちこちにリスのすみかになる丸太組や、巣箱があって、
わりと胴長で手足が短めな台湾リスが100匹ほどバンバン活動している。
コミュニケーションをとる為か、警戒威嚇かはわからないが凄い声でそこいら中で鳴いている。
姿形からキュッキュッとかキュンキュンと言ったような可愛らしい声を想像していたが、
ダダダダダッ、ガガガガッという激しい声だ。

広場は小さな子供で溢れている。そりゃこの場の主役はこのちびっ子だろう。
広場で売っている、餌のひまわりの種を直接あげることも出来る。
ミトンのような手袋をはめその上に種をのせておくと、気が向いた彼らがやってきて食べるという寸法。
毎日子供達から与えられる餌で、腹一杯で辟易していて、見向きもしないんじゃないかと思ってみるが
案外そんなこともなく、餌をやる気もなくベンチに座ってみている僕らの目の前でも
子供の掌に載って餌取りする姿が何度となくみられた。

こういう場所は大人はすぐに疲れて飽きる。
ボーッと座っていると木偶の坊に見えたか、僕の肩を踏み台にして向こうの組木にリスが渡っていった。
足下に甲長50センチを超えるでかくてごつい岩のようなリクガメが、結構なスピードでゴソゴソと潜り込んできて
ナンダナンダと思っていると、目の前のキャンプファイヤーのような組木の下に入ってゆく。
その後から甲羅をピタピタ叩こうと、小さな手が組木の中に伸びるが、
亀は触られない丁度真ん中当たりでジッとしている。結構亀も考えているのだなぁと妙に感心した。

「リスはともだち」その通りだったが、一度来て友達を確認した僕らは、再訪はしなくても友情は壊れないだろうと思いつつ園を出たのだ。
zill
漂流する日常へ
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